暮ラシノユトリ舎の鈴木るる子です。
ゴールデンウィーク明けの今日。
早めに社会復帰せねばと張り切っていたのに、やるはずだった仕事がなくなってしまい、映画に行ってきました。
もう上映期間が残り少なくなった「ペンタゴン・ペーパーズ」です。
観てよかったです。
大切なものを守るには、本気で闘う覚悟が必要だというメッセージが伝わってきました。
さてさて、先日宿泊した旅館にはこれまでに何度かお世話になったことがあります。
常宿とまでは言えないけれど、数年の間に起きたサービスの変化について、いくつか気づいたことがあります。
まずお茶の道具に添えられていたのが、前は布巾だったのに、今回は紙ナプキンになっていました。
たしかに大勢のお客さんに布の布巾を出していては、手入れの手間がかかって大変なのかもしれません。
それに紙ナプキンとはいえ、吟味して選ばれたことのよくわかる質のよいものでした。
が、それでもやはり味気なさがありました。
というのも、以前の布巾には刺し子の刺繍が施されていて、温もりを感じるものだったから。
そういう手仕事の暖かみのようなものが切り捨てられていたのは残念でした。
それから食後に運ばれてきた水差しがなくなり、そのかわり冷蔵庫にミネラルウォーターが置かれていたこと。
これもねー、仲居さんの負担を考えると理解はできます。
実質的には何も困ることはないのですけど。
ただそこから何か、目に見えない価値を受け取れるかと言ったら、何もないのです。
どちらがいいとか悪いとかではなく、手間をかければ、その分だけエネルギーを受け取れるんだということが、改めてよくわかりました。
そして、それは怖いくらいはっきりと現れるものなんだということも。
このことは、身近な場所でのおもてなしや、空間の作り方にも参考になるなぁ、なんて思っています。