片づけペースメーカー鈴木るる子です。
絵本を読んでいると、子どもに対してこんなふうに接することができたらなーと思えるような大人に出会うことがあります。
たとえば『おやすみなさいフランシス』などのフランシスシリーズのおかあさん。フランシスは(たぶん)アライグマの女の子ですが、なかなか一筋縄ではいかない子です。自分の世界を持っているし、妹のグローリアに嫉妬してちょっぴり意地悪してしまうことも。
そんなフランシスをおかあさんは、優しく賢く受け止めます。フランシスの気持ちを尊重しながらも、流されたり迎合したりすることなく、落ち着いて距離を保っているところが素敵なんです。
たとえば、『フランシスとたんじょうび』で、妹が誕生パーティーを開いてもらうことにヤキモチを焼いて、フランシスが架空のお友達「アリス」と一緒に掃除道具入れにこもってしまったとき。
フランシスとたんじょうび
ラッセル ホーバン リリアン ホーバン
「アリスにはおたんじょうびがないの」と言うフランシスに、おかあさんは「誰にも見えない人にだってお誕生日はあるわ。アリスと一緒にそこから出てきて、パーティのカード作りを手伝ってちょうだい」となだめます。
子どもの世界をこわさずに、現実にも向き合わせようとするバランスが絶妙なんです。
あと『ピッツァぼうや』のお父さんもいいですよぉ。雨が降って外に遊びに行けずご機嫌ななめの男の子を、ピザに見立ててこねたりころがしたり丸めたり。男の子もすっかり笑顔になります。
ピッツァぼうや
ウィリアム スタイグ William Steig